本日翻訳して紹介するのはThe New Yorker のWeb版にのみの掲載のコラムで、タイトルは”For Ukraine, Far Too Little, Too Late”(少ない!遅い!残念な西側諸国のウクライナ支援)です。Robin Wrightによる投稿です。緊迫した状況のウクライナに関するコラムです。
サブタイトルは、”The central flaw in the West’s strategy was fearing that preëmptively confronting Putin would give the Russian leader a justification to attack—but it’s now clear that he intended to invade, whatever the U.S. and Europe did.”(西側諸国の戦略には大きな欠陥があった。プーチンに侵略を正当化する理由を与えることを恐れて、早期に必要な措置をとることができなかったのだ。しかし、西側諸国が何をしたとしても、彼が侵攻するつもりだったことは今や明らかである。)です。ウクライナ情勢に関して、週末にG7が経済制裁を発動すると決めたことを受けて、2月27日(日本時間2月28日)に投稿したコラムです。Robin Wrightは、結構有名な方でして、様々な雑誌や新聞に寄稿しています。政治関連の記事を主に書いておられるようです。
このコラムは、ウクライナがロシアに侵攻されたことに関するものですが、ウクライナの戦況とかの話はほとんど出てきません。戦況について触れていたのは、ウクライナが事前の予想を覆して首都キエフでよく耐えていると言及したところだけでした。では、何が書かれているかと言うと、西側諸国の対応、ウクライナへの支援のあり方でした。Robin Wrightは、西側諸国の支援は不十分で遅かったと指摘しています。もっと早く、もっと大規模にロシアの侵攻を防ぐべく行動すべきであったと論じています。しかしながら、結局何をしたとしても、プーチンは侵攻しただろうという意見も引用しています。
短い文章ですので、詳細は和訳全文をお読み下さい。なお、The New Yorkerにはウクライナ関係の記事がちょくちょく出ていますので、タイムリーに訳して投稿していきたいと思います。その際には、タイトルの頭に”Ukraine Dispatch”という語を付けようと思います。ちょっと、先々週見たウェス・アンダーソン監督の映画「フレンチ・ディスパッチ」に影響されました。
アンダーソン監督の映画は、「犬ヶ島」とか「グランド・ブダペスト・ホテル」とか面白かったので、公開初日に見に行ったんです。でも、恥ずかしながら、理解できなくて半分くらい寝てしまいました。ちょっと遅れて入ってきた人がいて、私の隣に座ったんです。同年代の男性で座った瞬間からケタケタ笑い声を上げて笑っていて、こんな難解な映画がわかるなんて凄いと思いました。でも、そうではなくてただのアブナイ人でした。映画が終わった後、隣の別の映画を上映中の部屋に入っていってスタッフにつまみ出されていました。そうやって簡単にプーチンもつまみ出すことができれば良いのですが・・・
映画「フレンチ・ディスパッチ」は架空の雑誌社が舞台なのですが、出てくる雑誌の体裁がThe New Yorker誌の雰囲気を感じさせるものでした。アンダーソン監督は意図してそうしていたようで、The New Yorker誌へのオマージュを感じました。
話がそれましたが、以下に和訳全文を掲載します。
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