本日翻訳し紹介するのはThe New Yorker のNovember 15, 2021 Issueに掲載の記事でタイトルは”The Great Organic-Food Fraud”(大規模オーガニック食品詐欺事件)。米国で非オーガニック穀物がオーガニックに偽装されていました。認証制度自体にも問題が多そうです。
昨年11月15日号の誌面に載っていた記事です。Ian Parkerよる記事です。氏はスタッフライターです。さまざまな分野の記事を書いています。サブタイトルは、”There’s no way to confirm that a crop was grown organically. Randy Constant exploited our trust in the labels—and made a fortune.”(農作物がオーガニック栽培されたことを確認する方法はありません。ランディ・コンスタントはオーガニック認証制度を悪用した詐欺で大金を稼いだ。)です。
この記事は、米国で明るみになったオーガニック農産物に関する詐欺事件を深堀りしたものです。この記事によれば、オーガニック農産物を作っている人や、売買している人、加工している人等のオーガニック農業の関係者は、この事件のことを認識しています。しかしながら、米国の一般消費者は大々的な詐欺事件があったことを知らないそうです。というのは、大々的に報じられると、まだまだオーガニック農業というのは脆弱なので、米国農務省があまり報じさせなかったからのようです。
さて、オーガニック農産物について、この記事を読むまで知らなかったことが、私にはいくつもありましたので下に列記します。
- 遺伝子組換食品は全てオーガニック食品ではない。
- 非遺伝子組換食品には、オーガニック食品もあれば、非オーガニック食品もある。
- 収穫された穀物、果物等を調べて、オーガニック栽培したものか否かを見分かるのは、ほぼ不可能。
- 認証機関によってオーガニック認証されるのは、農場や圃場だけである。そこで、栽培したもののみオーガニックと謳うことが許される。
- 農場をオーガニック認証するのは、資格がある民間のオーガニック認証機関。認証は非常に緩い(米国では)。
- 米国では、オーガニック食品専門店よりも普通のスーパーマーケットの方が、オーガニック食品の販売高は多くなった。
- 魚にはオーガニック認証制度は適用されていない。理由は、育てたわけではないから。
以上が私が知らなかったことです。詳細は和訳全文をご覧下さい。
では、以下に和訳全文を掲載します。