本日翻訳して紹介するのは、the New Yorker のApril 26 & May 3, 2021 Issueに掲載の記事です。題名は”The Incredible Rise of North Korea’s Hacking Army”(北朝鮮のハッキング部隊の脅威)で、北朝鮮の国ぐるみの犯罪についての記事です。
特派員Ed Caesarによる寄稿記事です。彼の記事は年に5回ほど掲載されますが、面白いものが多いです。今後も訳していきたいと思います。4月26日&5月3日合併号(technology issue)に載っていたのですが、少し訳すのに時間がかかりました。少し長い記事でしたので。
内容は、北朝鮮のサイバー攻撃の脅威についてです。かの国は国ぐるみで犯罪にせっせと勤しんでします。制裁下にありますので、犯罪で得る金品が国家の主たる収入だったりします。かつては、狙われるのは、セキュリティの緩いアジア、中南米、アフリカなどの金融機関でした。現在では、少額でも回数をこなせる暗号通貨の盗難に軸足を移しています。
この記事では、日本で行われた犯罪も記されています。記されているのは、2016年にセブンイレブンのATMで大量の現金が不正なカードで引き出された事件です。首謀者は北朝鮮で、山口組がATMの現金引き出し役を手配していました。北朝鮮のサイバー軍の強みは、バーチャルの能力(サイバー攻撃能力)と現実の世界の能力(旧来からの取引による山口組などの犯罪組織との繋がりを生かして犯罪を遂行する能力)の2つを併せ持っていることにあります。
では、以下に和訳全文を掲載します。