本日翻訳して紹介するのはthe New Yorker のWeb版にのみ掲載のDhruv Khullarのコラムです。タイトルは、”The Preventable Tragedy of Polio in New York”(悲劇!ニューヨークでポリオ患者発生!予防可能なだけに残念!)です。Khullarは現役臨床医です。
スニペットは、”Polio is one of the few diseases that can be eradicated—but faltering vaccination rates could undo years of hard-won global progress.”(ポリオは、根絶できる数少ない病気の 1 つです。しかし、ワクチン接種率が低下しています。長年の取組みによってほぼ根絶できていたのに、これまでの努力が台無しになる可能性があります。)となっていました。
ニューヨーク州で20歳の男性がポリオに感染して麻痺が出ました。おそらく、症状が出るまでには時間がかかるので、その人が宿主としてウイルスを既にかなり放出していると推測されています。ちなみにその男性はポリオワクチンを接種していなかったそうです。
ポリオは発症してしまったら治療法は無いようです。しかしながら、感染を防げる疫病です。ワクチンを接種していれば免疫を獲得できるので、感染しないか、感染しても発症しないようです。接種すれば、感染を防げるのに接種をしない方も少なからずおられるようです。宗教上の理由や身体上の理由で接種できない方がおられます。そうした方たちを責めることはできません。また、そういう方が一部おられても、接種率が相当高ければおそらく集団全体で免疫が獲得された状態となりますので問題ないのです。
しかし、エリアによって(郵便番号で分かれるくらいの範囲)で接種率の低いところがあると、そこでポリオウイルスが複製を繰り返して定着してしまいます。そうすると、やがてそれコミュニティーだけでなく、そこ以外のコミュニティーの非接種者にもウイルスが広まる可能性が出てしまうのです。筆者のKhullarは、誤った情報が流布しており、それによって反ワクチン運動が広まっていることが根底にあると指摘しています。それで、啓蒙して反ワクチンの人にワクチンを接種してもらうべきだと指摘しています。
私は、医療のことは専門ではなく詳しくないので、反ワクチンを煽る情報が誤ったものなのか否かは判断できません。しかしながら、反ワクチンの考えを持った方の考え方を変えさせることは不可能とは言わないまでも相当に難易度が高いと思います。まあ、ワクチンは効果があってリスクが少ないということを宣伝しても無駄だと思います。既に散々宣伝してきたわけですから。
では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧ください。
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