本日翻訳し紹介するのは、The New Yorker のMarch 14, 2022 Issueに掲載の記事で、タイトルは”The War That Russians Do Not See”(ロシアは戦争ではないと言い張っている)です。ロシアの言論統制についての記事です。プーチンは厳しい言論統制を行っているようです。
3月14日号の誌面に載る記事です(Webには3/4に投稿された)。Masha Gessenによる記事です。氏はスタッフ・ライターです。ウクライナに関する記事は沢山書いています。スニペットは、”A majority of people in Russia get their news from state television, which depicts their country not as the aggressor in Ukraine but as a victim of the West.”(ロシアの大多数の人々は、国営テレビのニュースで情報を得ています。国営テレビは、ロシアはウクライナの侵略者ではなく、西側諸国の被害者であると言い募っています。)となっています。
さて、ロシアでは厳しい言論統制が行われているようです。報道機関は、ウクライナ情勢を報道する際に、「戦争」、「侵略」、「侵攻」という語を使ってはいけません。使うと潰されます。 とにかく、どんな手を使ってでも、プーチンはロシア国民に、ウクライナで行っている「特別軍事作戦」はウクライナに住むロシア語を喋る人を救う為の活動だと思い込ませたいようです。
でも、そんな嘘を信じ込ませることができるのでしょうか?普通に考えたら無理です。ただ、ロシアでは、高齢者と貧乏人の割合が高く、そうした人たちはもっぱらテレビで情報を得ています。ですので、気に食わないテレビ局は因縁をつけて閉局させ、意のままに動かせる国営テレビを使って壮大な嘘を流し続ければ、かなりの人にそれを信じ込ませることができる可能性があります。
実際、独立系の調査会社がアンケートを実施したところ、そうした宣伝工作が奏功していることを示す結果が出ていたそうです。ウクライナの騒動を引き起こした責任が一番大きい国を尋ねたところ、米国と答えた人が60%で一番でした(ちなみにロシアは3%)。この数字を見たら、ロシアのプロパガンダの影響は凄いのものがあるなと感心してしまいます。でも、おそらく、本心から米国に責任があると答えている人は少ないのではないかと疑ったりします。みんな騙されたフリをしているのではないかと思いました。
短い文章ですので、詳細は和訳全文をお読み下さい。
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