トランプ・リスクが招くドルの基軸通貨の地位の終焉?グリーンランド騒動と揺らぐ経済覇権

 本日翻訳し紹介するのは The New Yorker の Web 版に 2 月 2 日に投稿された John Cassidy のコラムで、タイトルは” How Trump Is Debasing the Dollar and Eroding U.S. Economic Dominance “です。

 タイトルを直訳すると、「トランプはいかにしてドルの価値を下げ、アメリカの経済優位性を損なっているのか」くらいの意味でしょうか。このコラムは、トランプがグリーンランドをアメリカの一部であるべきと主張したこと、欧州各国首脳のそれに対する非難、トランプの欧州各国への関税ブラフ、ドル暴落、トランプのブラフ撤回の騒動に関しての考察です。スニペットは” The President’s coercive policies, including his latest threats against Greenland, are prompting some foreign investors to think twice about parking their money with Uncle Sam. “(グリーンランドに対する脅しを含む大統領の強圧的な政策により、一部の外国人投資家はアメリカに資金を預けることを躊躇するようになっている)となっていまた。

 さて、後ほど本日翻訳したコラムの要約と和訳全文を掲載しますが、このコラムを読んでトランプと高市が似ているところがあると思いました。それは、2 人の容姿です。というのは冗談で、いずれも自国通貨安を望んでいることです。どうなんですかね。現在の状況下で円安を志向することは、日本経済の足腰をかえって弱めるリスクを孕んでいると思います。かつての「円安=輸出増で景気回復」という構造は、製造拠点の海外移転が進んだ現代では過去のものでしかない。

 円安の弊害は 3 つあります。①輸入物価の高騰によるコストプッシュ型インフレ。エネルギーや食料の大半を輸入に頼る我が国において、過度な円安は国民の購買力を奪い、内需を冷え込ませる悪い物価高を招く。②中小企業の経営圧迫。コスト上昇分を価格転嫁できない多くの企業が、利益を削られ存続の危機に瀕する。③通貨価値の下落は国力の衰退を意味する。安い日本を売りにするインバウンド頼みの経済ではなく、高い購買力と投資を呼び込む強い通貨こそが、真の経済安保に繋がる。今こそ、近視眼的な輸出支援から脱却し、通貨の安定を通じた持続可能な経済成長へ舵を切るべきである。

 と、偉そうなことを書きましたが、個人的な意見ですのでさらっと流していただけたらと思います。次に要約を書き、その下に和訳全文を掲載いたします。

要約 揺らぐドルの支配力とトランプ政権の危うい賭け

  1. グリーンランド問題を契機とした信頼の失墜
    同盟国への威嚇と不信感の増大

  1. 為替市場に現れた「ドル安」の予兆
    異例のドル急落

  1. アメリカが享受してきた基軸通貨の地位の法外な特権の危機
    海外投資家のアメリカ国内への投資意欲減退

  1. トランプ政権が抱える矛盾とリスク
    ドル安歓迎派台頭とその弊害

以上、要約終わり
では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧ください。