中国悲報!ウイグル問題を国連報告書は「人道に対する罪」と指摘するも、ジェノサイドとは認定せず!嘘でしょ?

Q. & A.

Why Hasn’t the U.N. Accused China of Genocide in Xinjiang?
(なぜ国連は新疆でのジェノサイド”genoside”が行われているとして中国を非難しないのか?)

A new report from the Human Rights Office found “widespread arbitrary deprivation of liberty of Uyghyrs and other predominantly Muslim communities.” Some activists think it didn’t go far enough.国連人権高等弁務官事務所の新しい報告書には、「ウイグル族やイスラム教徒等の少数派に対する広範で恣意的な自由の剥奪が認められる」との文言がありました。一部の人権活動家は、その表現では不十分だと考えています。

By Isaac Chotiner September 13, 2022

 2週間前、国連人権高等弁務官事務所は、中国西部の新疆ウイグル自治区に関する報告書を発表しました。ウイグル族やイスラム教徒など同地域の宗教・民族的少数派に対して大規模な弾圧が行われていると記されていました。ミシェル・バチェレ(Michelle Bachelet)国連人権高等弁務官は、この報告書を発表した数分後に退任しました。その報告書には中国政府によって「深刻な人権侵害が行われてきた」との記述がありました。けれども、その報告書は、アメリカ政府のように中国の行為を 「ジェノサイド (genoside)」と断定していませんでしたし、どこにもその言葉は使われていませんでした。しかし、100万人以上の者が「恣意的かつ差別的な拘束」をされていることなどが、広範囲かつ組織的な「人道に対する罪」に該当すると指摘しています。中国は、この報告書の公開を阻止しようと試みていました。それで、1年前に草稿が完成していたのですが、何度も発表が延期されてきたのです。

 私は、先日、エール大学ロースクールのポール・ツァイ記念中国センター(Paul Tsai China Center at Yale Law School)の客員研究員のニコラス・ベクリン(Nicholas Bequelin)と電話で話をしました。ベクリンは、アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)の東アジア担当ディレクターで、2005年にヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)が発表した新疆に関する初期の報告書作成に携わっていました。以下に記す対談の内容は、紙面のスペースの関係と分かりやすさを期すために一部編集しています。対談では、国連の出した報告書の内容は十分なものであったのか、新疆ウイグル自治区で行われていることにジェノサイド(genoside)のレッテルを貼るべきか、そして、何が中国の抑圧的な政策の原動力となっているのか、ということなどについて聞きました。