中国悲報!ウイグル問題を国連報告書は「人道に対する罪」と指摘するも、ジェノサイドとは認定せず!嘘でしょ?

Q.2

報告書のどこが重要なのでしょうか?

A.この報告書に記されていることで最も重要なことは、新疆で行っている中国の行為と政策が、国際人権法上の「人道に対する罪」に該当すると指摘していることです。これは、中国が新疆で残虐行為を行っていることを意味しており、とても重要なことです。私の知る限り、人権高等弁務官事務所が中国に関してこのような判断を下したのは初めてのことです。中国はこれまで、国連関連の機関から人道に対する罪を犯していると非難されたことはありません。そして、報告書の内容は、新疆に関する調査結果を発表しているヒューマン・ライツ・ウォッチやアムネスティ・インターナショナルなどの報告とも一致しています。

 公表された報告書の内容が不十分だった場合には、おそらく大問題になっていたでしょう。ところで、人道に対する罪というのは、「国家もしくは集団によって一般の国民に対してなされた謀殺、絶滅を目的とした大量殺人、奴隷化、追放その他の非人道的行為」と定義されています。今回の報告書によると、新疆の少数民族という特定の集団に狙いを定めて、強制収容、拷問、殺人、性暴力など、非常に深刻な人権侵害を伴う大規模かつ組織的な抑圧政策が意図的に行われていたようです。

 また、報告書をよく読むと2つの重要な指摘があるのが分かります。1つは、中国政府のテロや過激主義を撲滅するために取り締まりをしているだけであるという主張は、到底受け入れられないということです。また、中国政府は、テロ犯罪や過激主義を曖昧に定義しているのみで、恣意的に取り締まりを行っています。