本日翻訳し紹介するのは The New Yorker の Web 版に 7 月 18 日に投稿された Dhruv Khullar のコラムでタイトルは” Doctors Are Increasingly Worried About Biden ”(多くの医師がバイデンの症状を懸念していた)です。
Dhruv Khullar は現役の臨床で忙しいはずですが、結構な頻度で記事を寄稿しています。スニペットは、”Nine physicians weighed in on the President’s health. Almost all were concerned that Biden’s symptoms might go beyond a gradual, aging-related decline.”(9人の医師が大統領の健康状態について意見を述べた。ほぼ全員が、バイデンの症状が加齢に伴う緩やかな衰えを超える可能性があると懸念している。)となっていました。
さて、このコラムは、バイデンが大統領選からの撤退を表明したことを受けて記したものです。Khullar が知り合いの複数の医師にバイデンの症状について意見を求めた結果が記されています。まあ、結論からすると、バイデンは明らかに神経系の疾患があるように思われるということです。そりゃそうです。健康な 81 歳だったらもっと身体が動くし、喋れます。そんなことは、医師でなくでも素人の私でもわかりました。トランプ大統領との討論会の様子から明らかでした。言い間違える、言い淀む、話が途中でわからなくなる、顎が落ちてボーっとした表情になる等々・・・。誰がどう見ても脳か神経系に不具合か不調があるのが明白でした。
なんで民主党はもっと早くバイデンを引きずり降ろさなかったのか?と疑問に思います。しかし、これが怪我の功名となるかもしれません。カマラ・ハリス副大統領は人気が全く無かったのですが、急遽バイデンが撤退したことで救世主のように思われています。普通に民主党の大統領選候補者選びが進められていたら、おそらくハリスは粗が目立ちすぎるので候補になれなかっただろうし、他の候補がえらばれたとしても共和党トランプ候補には対抗できなかったでしょう。
今回このコラムを読んで知ったのは、医師の倫理についてです。明らかにバイデンが神経系疾患を患っているのに、これまでそれを公然と指摘する医師はほとんどいませんでした。それは、まともな精神科医は、直接診察したわけでもないバイデンの症状について断定的判断を下したりしないからなのです。また、むやみに誰かの診断結果を公表することは医師の倫理にも反するからです。テレビに医師が出演して、直接診断したこともないのに映像で見た誰かの症状について断定的な診断を披露していたら、それは医師としてどうかと思います。いや、結構いるような気もします。
では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧ください。