AI は思考している、それとも何も考えていないか?この問いを考えると、人間の脳の仕組みへの理解も深まる!

本日翻訳し紹介するのは The New Yorker の November 10, 2025, issueに掲載された James Somers の記事で、タイトルは” The Case That A.I. Is Thinking “(AIは思考しているのか?)となっています。

 James Somers はスタッフライターではありません。結構な頻度でテック系の記事を寄稿しています。AI やロボットなどの記事が多いです。最先端の分野について分かりやすく説明してくれます。私は、彼の記事はほぼ全て読んでいます。いつもとても分かりやすいです。今回訳した記事のスニペットは”  ChatGPT does not have an inner life. Yet it seems to know what it’s talking about.”( ChatGPT の内部に生命体はない。しかし、自分が何を話しているのかは分かっているようである。)となっています。

 さて、AI への注目が集まっています。現在の盛り上がり様は凄まじいものがあります。サム・アルトマンはデーターセンタ-群を構築するスターゲイト計画に 5,000 億ドルを投資すると語っています。2025 年度の日本の当初の国家予算が 115 兆円ですから、たった 1 社でそれだけ(日本の国家予算の約 2/3 )を投資するって無謀すぎるのではないか?と思ったりもします。それだけ投資して、10 年で回収するとしたら、毎年 500 億ドルの利益を出さないといけません。

 去年の Apple の純利益が 1,120 億ドルちょっとですから、 決して無理な数字ではないかもしれません。しかし、オープン AI は現時点では利益が出ていないはずなので‥‥。いや、利益が出始めるのってまだ先でしょ‥‥と凡人の私は心配になります。とはいえ、リスクをとって投資家を説得して資金を集め事業を成功させるのが起業家ですから、それだけの資金が集められるということは成功すると考えている向きも多いのだろうと推測します。

 さて、今回の記事の主要な論点は、AI 、とりわけ大規模言語モデルは思考しているか否かについてです。AI は思考して回答を返しているように見えますが、そうではないと言う者もすくなくありません。たしかに、いろんなことに答えてくれるけど、 web 上の膨大なデータを全てクロールして学習しただけであって、自分で考えたかというと甚だ疑問です。web 上のデータの汚れたコピーを返しているだけだと指摘する者もいます。

 私がこの記事を読んでなるほどと思ったのは、大規模言語モデルの構造は人間の脳のニューラルネットワークを参考にしているので、その能力が高まるにつれてますます人間の脳と同じような動作をしているということです。それで、人工知能の動作を分析をすることが、逆に人間の脳のメカニズムの解明に繋がるとのこと。そこは興味深く読めました。

 では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧ください。