本日翻訳して紹介するのはthe New Yorker のJanuary 16, 2023 Issueに掲載の Dhruv Khullarによるコメントで、タイトルは”The Dire Aftermath of China’s Untenable “Zero COVID” Policy”となっています。
意味は、「唐突にゼロコロナ政策を終了した後の中国の惨状」くらいでしょうか? Dhruv Khullarは臨床医ですので、医療関連の記事をたくさん寄稿しています。今回訳したコメントは、特に臨床医でなければならないような内容ではありません。専門的な難しい内容ではありません。ただ、現役の臨床医が記していると、読む者の納得度が高くなるかもしれません。
さて、中国がゼロコロナ政策を12月にいきなり中止しました。それまで、厳格なゼロコロナ政策を世界で唯一維持してきたわけですが、中止後の準備が全く為されていませんでした。それまで何をしてたんですか?という批判をする人も少なからずいます。
しかし、それを責めるのは酷というものです。何せ、現時点でもそうですが、感染がさらに広がるか、それとも収束するのか、収束するとしたらいつなのか等々、全く分かっていません。全く分からないのに準備することなんて無理なのです。感染が拡大しても収束しても、いずれでも対応できるようにしとくべきかもしれませんが、それをしてしまうと膨大な費用が掛かってしまいます。そうして両睨みで準備した場合、必ずいずれかの準備が無駄になるわけです。
そもそも中国のゼロコロナ政策の中止が拙速だと批判する人がいますが、では、他の国で新型コロナ対策で拙速では無かった国があれば教えて欲しいです。無いはずです。拙速であったという部分について、中国政府を批判することは間違っていると思います。
しかし、私は中国の新型コロナ対応では、他の部分で間違っていたと思います。それは、2つです。1つ目は、欧米の企業が開発したmRNAワクチンを承認しなかったことです。中国政府は、ファイザーやモデルナのワクチンを承認せず、国産のシノバックス等のみを承認していました。ここは、面子にこだわらず、自国民の健康を第一に考えてmRNAワクチンを承認すべきでした。
2つ目は、無茶苦茶な嘘を言うことです。医療現場がひっ迫しているので感染者数や志望者数を正確に把握できないのなら仕方が無いのですが、把握している数を改竄して事実を捻じ曲げるのは止めた方が良いです。いい加減に政府が嘘をつくというのは止めた方が良いと思います。そんなことを未だにしているのは、中国、ロシア、北朝鮮くらいだと思います。
では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧ください。
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