本日翻訳し紹介するのはThe New Yorker のJanuary 17, 2022 Issueに掲載の記事で、タイトルは”The Great Siberian Thaw”(シベリアの永久凍土の融解)です。地球温暖化の影響でシベリアの永久凍土の溶解が加速中で、それでさらに温暖化が進むということが記されています。。
サブタイトルは、”Permafrost contains microbes, mammoths, and twice as much carbon as Earth’s atmosphere. What happens when it starts to melt?(永久凍土には、微生物やマンモスだけでなく、大気に含まれている量の2倍の炭素が閉じ込められています。それが溶解し始めると大変なことになります。)です。Joshua Yaffaによる寄稿記事です。彼は、ロシアやウクライナなど東欧圏の記事をしばしば寄稿しています。Joshua Yaffaの記事は、2021年の3月にも翻訳して投稿しています。スプートニクVというロシアが開発して世界に先駆けて接種を開始した新型コロナワクチンについての記事でした。その記事はこちらからお読みください。
この記事は、シベリアの永久凍土の融解が進行中で加速中であるということが記されています。この記事を書いた記者のJoshua Yaffa氏は環境保護団体とかのメンバーとかではありません。ですので、この記事では、温暖化の影響について記されていますが、火力発電はやめろとか、二酸化炭素の排出量を減らせとか、原発は廃止しろとかの政治的な主張は一切ありません。この記事は、現地(シベリア)まで足を運んで、永久凍土の融解具合をつぶさに取材して、どんな状況になっているか、ということを記したものです。純粋に気象学的な見地に立って、現地の状況を伝えるものです。
私がこの記事を翻訳してみて思ったのは、シベリアの永久凍土に対する地球温暖化の影響が想像していたよりも大きいということです。あまり誰も注目していないし、大きなニュースになってはいないものの、結構重大な問題だと思いました。ぜひ、和訳全文をお読みいただき、永久凍土の悲惨な状況を認識していただきたいと思います。
では、以下に和訳全文を掲載いたします。