本日翻訳し紹介するのはthe New YorkerにWeb版にのみの記事です。タイトル”The Supply-Chain Mystery”(サプライチェーンの謎)です。新型コロナのパンデミックの影響でサプライチェーンに不具合が発生していますが、それがなかなか正常化しないのはなぜかことに関する考察が為されています。
Amy Davidson Sorkinによるコラムでした。Web版だけでなく、October 4, 2021 Issue号の誌面のコメント欄にも掲載されていました。彼女は非常に沢山コラムを投稿します。非常に面白いコラムが多いです。サブタイトルは、”Why, more than a year and a half into the pandemic, do strange shortages keep popping up in so many corners of American life?”(なぜ、パンデミックが発生してから1年半以上経った今でも、アメリカの生活の隅々に奇妙な不足が生じ続けているのでしょうか?)です。
結論ですが、サプライチェーンがなかなか正常な状態に戻らないのは、しょうがないことなのです。というのは、コロナパンデミックに襲われる前は、世界中でサプライチェーンは長い年月をかけて最適化されていて、余分な在庫を出来るだけ保持しない形が確立されていたのです。いわゆる”Just in Time”方式が世界中に広がっていたのです。それを今さら、有事の場合に備えて各拠点等で予備の在庫を確保するなんて形にすることは不可能なのです。出来るにしても膨大なコストがかかるでしょうし、長年死蔵されて無駄になって捨てなければならなくなるような在庫が発生してしまうでしょう。現在のサプライチェーンの不具合の正常化にはまだ1年以上かかるでしょう。しかし、正常化した際には、新型コロナ前よりスリムで効率化されていると推測されます。
では、以下に和訳全文を掲載します。
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