本日翻訳して紹介するのは、the New Yorker のAugust 23, 2021 Issueに掲載の気候変動に関するコメントです。国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が報告書を出し、現実的な予測ですが、温暖化は想像以上の速さで進むようです。異常気象続きですので体感で何となく分かってはいたんですけどね。
スタッフライターのElizabeth Kolbertによるコメントです。タイトルは、”The U.N.’s Terrifying Climate Report”(国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した報告書の恐ろしい中身)で、サブタイトルは、サブタイトルは、”Scientists predict hotter heat waves and worse flooding in the decades ahead, but the catastrophe is evident everywhere this summer.”(気象研究者の多くが、今後数十年でより厳しい熱波とより甚大な洪水が発生することを予測しています。それを証明するかのように、この夏は至る所で大災害が頻発しています。8月15日に投稿されたものです。
まあ、現在日本では異常な降雨に見舞われていますが、本当に最近は異常気象が続いています。ですから、IPCCが気候変動について暗い見通しの報告書を発表したからと言って、特別驚くようなことではありません。感想としては、やはりそうだったのかといったところでしょうか。
さて、むしろ私が驚いたのは、IPCC(日本語では”国連気候変動に関する政府間パネル”)という組織が、上手く機能していないということです。報告書を出すにも加盟各国の承認が必要です。しばしばアメリカとかが産業界に及ぼす影響が大きいとして報告書の内容を書き換えさせます。当然、出てくる報告書は、純粋に科学的な見地に立ったものではなくなるということです。しかし、国連の下にある組織って、悲しいかな上手く機能していないところが多いですね。まあ、どの組織も自前で稼ぐ力が無く、各国の分担金に頼っているわけですから、その影響は免れないのでしょう。まあ、自力で稼げて収支が合うような事業なら私企業がやれば良いわけで、私企業では出来ないようなことをやってくれているのでしょう。
では、以下に和訳全文を掲載します。
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