本日翻訳し紹介するのは The New Yorker の Web 版に 8 月 18 日に投稿された John Cassidy によるコラムで、タイトルは” Big Business and Wall Street Need to Stand Up for Honest Data “となっています。
John Cassidy はスタッフライターです。主に経済関連のコラムを担当しています。タイトルを和訳すると「大企業とウォール街は正確な統計の維持のために声を上げる必要がある」くらいの意味でしょうか。スニペットは、” In nominating an inexperienced MAGA partisan for commissioner of the Bureau of Labor Statistics, Donald Trump is chipping away at an essential foundation of the American economy. “(ドナルド・トランプは、経験の浅い MAGA 信奉者を労働統計局長に指名することで、アメリカ経済の重要な基盤を揺るがしている)となっています。
さて、困ったことに、トランプ大統領は 8 月第 1 金曜日に発表した雇用統計の数字が悪かったことを受けて、その数字を作成している労働統計局の局長を解任しました。雇用が弱いのはトランプ関税の影響が足元から忍び寄っているわけですが、彼はそれを頑なに認めようとしません。彼の理論でいけば、貿易相手国の企業は巨大なアメリカ市場を失いたくないので関税分を自社でかぶるとのことです。しかし、そんなことは起こっていません。今後も起こらないでしょう。
トランプ関税の影響は今後じわじわと拡がっていくでしょう。交易が停滞し、アメリカ経済を下押しするでしょう。各種統計であきらかになるでしょう。それだと自分に都合が悪いので、自分に好都合な統計を作りたいというのが今のトランプの心中です。けど、トランプ信奉者を統計を作る機関の長につけても、そんなことは無理です。各種統計は、算出方法が定まっていて人為的に操作することなど不可能なのです。スタッフが数種類の雇用統計を作って、労働統計局の長官が好きなのを選ぶわけではないのです。
現実的にはそんなことはどこの国でも無理なわけですが、それを過去にやった国があります。どこでしょうか?そう、世界で唯一先進国から後進国に転落したあの国、アルゼンチンです。そんな国は信用を無くすわけで、後進国になっても仕方ないのです。Cassidy は、大企業等が声を挙げるべきで、統計の正確さを維持しろと主張するべきだとしています。アメリカはそんなことしないといけないかと心配になります。
日本は大丈夫だろ?と思うわけですが、いやいやアルゼンチンと大差ないのかもしれません。3 年ほど前に国交省が業者が提供したデータを勝手に書き換えていたじゃないですか。統計を歪めたらダメですよ。それじゃあ中国と一緒だから。誰も信用しなくなるぞ。アルゼンチンの没落の主因は、”ペロニズム(Peronism)”と呼ばれる「福祉ポピュリズム」であると言われている。ペロニズムの核心は、簡単に言えば、政府は国民が望むことを、ほとんど無償で施してくれるというものである。日本の各党の主張は消費税を無くすとか、教育費無償化とか、現金ばら撒きとか、ペロニズムの語源となったペロン大統領の政策と似ています。結構、日本はアルゼンチンと似ているところがあります。後進国に転落するのは避けたいものです。
では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧ください。
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