本日翻訳して紹介するのはthe New Yorker のWeb版に2月18日に掲載されたのQ&A形式の記事です。タイトルは、”What’s Behind the Chinese Spy Balloon”(中国のスパイ気球の背後にあるもの)となっています。スタッフライターの Isaac Chotiner による記事です。
Isaac Chotiner が外交専門家のM.テイラー・フレーベルにQ&Aの形で話を聞いて記事にしたのですが、アメリカで撃墜された中国のスパイ気球の件について記されています。ブリンケン国務長官が訪中を取りやめるなどして大騒ぎとなっています。非常に緊張が高まっているように見えます。でも、結論から言うと、両国間で緊張が高まっていると言っても、実際に戦争が始まる可能性はゼロです。中国の人民解放軍が非常に強力だとしても、アメリカに先制パンチをお見舞いする勇気はありません。結構なヘタレです。フィリピンや韓国や日本に対してとるようなデカい態度はどこに行ってしまったの?世界が見ているぞ!そういうとこだぞ!世界中が中国を笑っているぞ!
ところで、フレーベルが推測しているのですが、スパイ気球がアメリカ本土上を飛んでいた件は、人民解放軍のどこかの部署が勝手に、その後の顛末をよく検討せずに気球を飛ばしてしまっただけのことかもしれません。中国共産党の幹部、あるいは人民解放軍の中央軍事委員会が認識していて、意図して実施したプログラムではない可能性があります。いわゆる、やっちゃったな?という感じです。こうしたことは、人民解放軍のような巨大な官僚機構を有した組織ではしばしば発生することです。どこの国の官僚機構や軍でも起こり得ることです。とはいえ、習近平は人民解放軍のトップでもあるわけですが、完全に組織を掌握できていなかったことを示唆しています。
いずれにしても習近平がアメリカ大陸上にスパイ気球を飛ばすことを事前に知っていて承認したわけではないと思います。もし事前に知っていて許可したのだとしたら、どういった事態になるか想像できなかったのか?気狂っとるんかい?と言ってやりたいですね。いや、案外、意図してやったことだったりして・・・。ひょっとして突き抜けるくらいアホなことする奴だったりするのかも。ただの背の高いおっさんだと見くびってはいかんのかもしれません。
では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧ください。