本日翻訳して紹介するのはthe New Yorker の March 13, 2023 Issue 号に掲載された記事です。タイトルは”Biomilq and the New Science of Artificial Breast Milk”(バイオミルク(Biomilq)社の 人工母乳開発への挑戦)です。
スタッフライターの Molly Fischer による記事です。彼女はThe New Yorkerのスタッフライターをしているとのことですが、そんなに多く記事は掲載されていません。どういう勤務体系になっているか分からないのですが、常時The New Yorkerのために働いているわけではないようです。他誌で書評が掲載されているようですし、The CutというNew York magazineが運営するウェブサイトで編集者も務めているようです。日本語でスタッフライターというと専属記者というイメージが有るのですが、私はこれまで認識していなかったのですが、英語の”staff writer”というのはどうも専属という感じではなさそうです。ちなみに、The Cutですが、結構面白い記事が投稿されています。お試しで6週間1ドルでonly digital accessの契約を締結して読んでみましたが、内容は充実しています。New York magazineが運営しているThe Cut以外のweb siteも見れるようです。映画関係とかカルチャー関連の記事は特に充実しています。
特に映画「バビロン(Babylon)」に関する記事が充実していました。ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが。デイミアン・チャゼル(Damien Chazelle)監督のインタビューもあり、特に3つのシーンが重要であると言っていました。映画「ニューシネマ・パラダイス」のエンディングで大人になった主人公トトが映画館にいて、いろんな映画の1シーンがカットの連続で流れるシーンがあるのですが(いわゆるモンタージュという手法ですが)、バビロンのエンディングでも同様にモンタージュで50弱の映画のシーンが流れます。このシーンについて評している記事を読んだのですが、”Wrongheaded”(倒錯的?)と評し、 ‘Galaxy-Brained”(凡人には分からないだろ?)と記していました。いや、私が思ったのは、イントレランスや2001年宇宙の旅などの1シーンやチャプリンやバーグマンが写っているので、懐かしいなと思って単純に楽しんだら良いのでは無いかと思います。
また、バビロン(Babylon)を見る前、もしくは後に観ておくべき映画10選という記事もありました。まあ、それはあんまり観ても意味ないとは思いました。そもそも、今さらイントレランスとか観たって、現代に生きている人が観たら、退屈するだけです。ストーリー的にも、映像的にも。私の場合は、大学の映画史の授業で観ました。イントレランスのビデオなんて売っていなかった時代でしたので期待したわけですが(この時の出席率は異常に高かった記憶があります)、内容は決して楽しめるものではありませんでした。エアコンのない大教室で、窓を開け、黒い遮光カーテンを閉めて梅雨の時期に汗だくで観たという記憶しかない。あと、教授が今村先生だったのは覚えているかな。バビロンをまだ観ていない人には、何の準備もせず、ふらっと映画館に行って観ていただければ十分に楽しめると言いたいです。ただ、3時間の長尺ですので、途中で離席しなくても済むように準備していただきたいと思います。あと、思ったのですが、バビロンのエンディングで沢山の映画のシーンをモンタージュで繋いでいる手法を真似た動画が、web上にしばらくの間は増えるでしょう(既にかなりの動画が”babylon style”などのタグを付けて上がっています。これって著作権とか大丈夫なんですかね?)。
ということで、話がそれてしまいましたが、本日訳した記事の和訳全文を以下に投稿します。詳細は和訳全文を御覧ください。ちなみに、スニペットは、”The biotech industry takes on infant nutrition.”(バイオテクノロジー産業では、乳児の栄養源の開発競争のまっ盛り)となっていました。