本日翻訳して紹介するのは、the New Yorker のWeb版にのみ掲載の Sheelah Kolhatkar によるコラムで、タイトルは”Does the President Have Control Over Inflation?”(バイデン大統領がインフレをコントロールすることはできるか?)となっています。
さて、このコラムは2月11日に Sheelah Kolhatkar が寄稿したものです。彼女はスタッフライターで、アメリカ国内の政治経済について沢山寄稿しています。現在、アメリカは他国に先駆けてインフレ率がが下がり出しているように見えたのですが、1月の雇用統計や失業率が公表されて、その数字を見る限りでは経済は弱まっておらず、まだまだFFレートを上げ続けないといけないという雰囲気に傾きつつあります。それで、先週、アメリカでは長期金利がじわじわ上昇し、ドル高円安となりました。
今後、インフレは速やかに収束に向かうのでしょうか?それとも、まだまだ続くのでしょうか?まあ、残念ながら、予測することは不可能です。そもそも昨年来の急激なインフレが起こることを事前に予測していた人などいませんでした。それと同じで、今後のことも正確に予測することなど出来ないでしょう。そんなことを言うと、新型コロナやウクライナ戦争など特異な事象が発生したから予測できなかったから予測できなかっただけだと言う人もいるかもしれません。しかし、特異な事象が大なり小なり発生しない年などありません。
ところで、どうなんですかね?先週発表されたアメリカ労働省が公表した雇用統計の数字を見ると、まだまだアメリカ経済は非常に強いわけで、もう少し金利を引き上げて経済を殺す方向に持っていかないといかないような気がするんです(あくまで私見ですが)。マーケットは、3月の利上幅は25ベーシスになると織り込んでいたのですが、少しだけ50ベーシスを織り込む人も増えて来ました(フェドウォッチを見ると明らかです)。
景気が悪くなってもインフレ退治優先で、金利を上げ続けるべきか?インフレ率は時間差でいずれ十分に下がるだろうし、金利を上げると景気後退局面に陥ってしまうので、年央頃には金利引き下げに転換すべきか?この問いに正解はありません。何を優先するかで決まるのだと思います。現時点では、債権相場、株式市場がどうなるかも読めません。上げにも下げにも対応できるようにしておくしかありません。1月が非常に好調だったので、ここは一旦ポジションを落とすのが正しいのではないでしょうか。
では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をお読みください。
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