オミクロン株でリスクは高まる?デルタ株がオミクロン株に置き換わっても、結論として、やるべきことは不変!

Medical Dispatch

How to Think About the Risks of Omicron
オミクロンのリスクについて考える

The new variant changes the calculus in ways that can seem bewildering—but we have the tools to think it through.

新しい変異株の出現によって新型コロナへの対処方法を変えるべきか悩むところです。しかし、これまでの対処法を継続すれば全く問題ないのです。

By Dhruv Khullar December 20, 2021

1.オミクロン株の出現によって、やるべきことは変わるのか?

 この一年、アメリカ人は行動を起こす際には、常に3つの観点でそれを行うべきか否かを検討してきました。1つ目は、その行動には新型コロナウイルス感染のリスクがどれくらいあるかということです。2つ目は、そのリスクを受け入れるべきか否かということです。3つ目は、その行動は必要なものでリスクを冒す価値があるかということです。仕事に行く際には、ウイルスに感染するリスクを受け入れるべきだと判断したでしょうし、娘の卒業式に出席する際にも同様に判断したでしょう。では、歯医者に行く際はどうだったでしょうか?行くべきではないと考えた人が多かったようです。
 
 行動すべきか否かということは、感染リスクの度合いとその行動の必要度という2つの変数によって決められるわけですが、その判定は性格や価値観やその時の状況等によっても左右されます。感染するリスクが低くても、絶対にリスクをとらない人はいるでしょうし、リスクがどんなに高くてもリスクをとる人もいるでしょう。また、誰もリスクを冒す価値があるか否かを教えてくれる人はいませんし、それを示す指標は何もありません。医学の発達のおかげで、最初の変数である「感染リスクの度合い」はかなり正確に分かるようになりました。しかし、その度合いは週単位ではそれほど変化しないものの、月単位では大きく変化しているように見えます。ワクチン接種で得られた免疫が減退し、変異株が出現し、感染者数は増減を繰り返しています。今は、まさにオミクロン株が出現したところで、パンデミックの様相が大きく変化している最中です。ほとんどの人にとってはリスクの度合いはあまり変わらないかもしれませんが、そうでない人もいます。特に医療関係者から新型コロナに対して「脆弱性」があると指摘されるような人たちは、新型コロナパンデミックの新たな危険な局面を迎えているのかもしれません。

 では、どういった人たちに脆弱性があるのでしょうか?そうした人たちはどの程度心配すべきなのでしょうか?そして、いつまで厳重な警戒態勢を敷いておく必要ああるのでしょうか?