決して撤退しない! ニッキー・ヘイリーは、何を成し遂げようとしているのか?

 本日翻訳し紹介するのは The New Yorker の Web 版に2月23日に投稿された Antonia Hitchens の記事でタイトルは、” Nikki Haley Lost the South Carolina Primary Back When She Was Still Governor ”です。

 タイトルを訳すと、「ニッキー・ヘイリーはまだ知事だった時代にサウスカロライナ州予備選で敗北している」くらいの意味でしょうか。2016 年の共和党の予備選のことを指していますが、彼女が争いに負けたわけではありません。彼女はトランプに批判的な立場をとってマルコ・ルビオ候補を応援していたのですが、ルビオがトランプに同州で負けただけです。スニペットは、” In her home state, Haley came to power as an outsider and never won over the good ol’ boys of the local Republican establishment. Now they’re supporting Trump. ”(サウスカロライナ州で、ヘイリーは共和党議員団の中でアウトサイダーながら知事になった。しかし、超保守的な思考に凝り固まった同州共和党議員団の心を開かせることはできなかった。彼らはトランプ支持で結束している。)となっていました。

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一口メモ

 本日翻訳した記事は、ヘイリーがサウスカロライナんの予備選で敗北する前に投稿されたものです。予想通りトランプがヘイリーに圧勝しましたので、記事の内容が陳腐化してしまったとか、実情にそぐわなくなったというわけでもありません。少し遅くなりましたが投稿しようと思います(会社の決算で忙しくて、タイムリーに翻訳できないのが辛い・・・)。

 この記事を読むと、ヘイリーが敗色濃厚なのに共和党の大統領候補指名争いを続ける理由が何となくわかります。ヘイリーは、反トランプを掲げていますから、今さら撤退しても良いポストにつけるわけではないというのが一番大きいようです。ならば、次回の大統領選のために知名度を上げるために争いを継続しようということなのでしょう。しかし、今や共和党はトランプ支持でほぼ一枚岩ですので、このまま転身せずに戦い続けると、彼女の党内での立場は非常に危ういものになります。次回に予備選に出ることさえできなくなる可能性すらあります。

 あまり言う人はいないのですが、ひょっとするとヘイリーは本気で今回の候補指名争いでトランプに勝とうとしているのかもしれません。そんな馬鹿な?と思うかもしれません。どんな選挙でも言えることですが、端から見ると絶対に勝てないように見える候補者がいっぱい立候補しています。結果を見ると、予想どおり惨敗です。番狂わせを起こして当選する者などほとんどいないのです。第三者の私が言うのもなんですが、そんな場面を見ると、供託金も返ってこないレベルであるなら、回りの誰かが止めるべきじゃないのかと思います。ヘイリーの側近には、そういうことを忠告してくれる人がいないだと思いました。

 ヘイリーはこのまま戦いを継続してもトランプには勝てないでしょう。ダビデがゴリアテを打ち破ったような番狂わせを起こしたいならば、戦う土俵を変えるとか、新機軸を加えるとかしないといけません。今の戦いを続けるだけでは、今の不利な状況がダラダラと続くだけです。ヘイリーは高い金を払ってコンサルタントを雇っているわけですが、そいつは何をアドバイスしているんですかね。お金を貰えれば良いわけだから、戦いを継続しろと唆しているだけなんじゃないでしょうか。最近、ヘイリー陣営は「 Make America Normal Again ( MANA)」なんてスローガンを掲げているようですが、トランプの MAGA をもじっただけです。全く響いていない。大阪城の外堀が埋められた状況なんですから、破れかぶれの戦略が必要です。「大統領に俺はなる!(ルフィのパクリ)」とか「あきめたらそこで予備選終了ですよ(赤木先生のパクリ)」とか、もっと良いスローガンはいくらでもあると思います。

 話がそれましたが、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧ください。