悲報?6月3日(金)発表の米雇用統計は、市場予想を上回る雇用の強さが示された!インフレとの戦いは長期戦に!

 本日翻訳して紹介するのは、the New Yorker のWeb版に掲載のJohn Cassidyのコラムでタイトルは、”The New Jobs Report Is Encouraging on Jobs and Inflation”(5月の雇用統計は、雇用が力強くインフレが続きそうなことを示唆しています)です。

 6月3日(金)に米国労働省が雇用統計を発表したことを受けてのコラムです。米国では、毎月第1金曜日に前月度の雇用統計が発表されます。前月度の数値で一番最初に発表されるものなのですが、非常に注目されています(結構、不正確で、後に大きく修正されることも多い)。このコラムのスニペットは、”The President deserves more credit for a growing economy, but public attitudes likely won’t change until there is progress on inflation.”(バイデン大統領は、経済成長させたことについて、もっと評価されてしかるべきですが、インフレの抑制に進展が見られない限り有権者の支持率は低いままで変わらないでしょう。)となっていました。

 結論ですが、5月の雇用統計は、雇用者数が市場予想を上回り、雇用が引き続き強いことが示されました。本来であれば、雇用者数の増は景気が良いことを示しているわけで喜ぶべきことです。しかし、現在の米国では、景気加熱が続いており、インフレ率が下がりにくいことを意味します。そうすると、物価の番人を自負しているFRBが金利(FFレート)を上げる可能性が高くなります。すると、市中金利も上昇し、株価は大きく下落するでしょう。

 次に発表される経済指標は、6月10日(金】発表の消費者物価指数(CPI:Consumer Price Index)です。ここで、インフレ率が前回より低くなっていないと、株式市場は大きく下落するでしょう。下落が一時的なものであればよいのですが・・・。大きく調整をする可能性も無きにあらずです。

 では、以下に和訳全文を掲載します。