もう見た?「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」が記録づくしの大ヒット! ヒットした秘訣は?

 本日翻訳して紹介するのは、the New Yorker Web版に5月4日に掲載された Kyle Chayka によるコラムで、タイトルは、”The Stupefying Success of “The Super Mario Bros. Movie”(「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の驚異的な成功)です。

 Kyle Chaykaはスッタフライターです。カルチャーやインターネット関連の記事をしばしば書いています。スニペットは、”Recycling old intellectual property is a default formula in today’s Hollywood. But few franchises have managed to yield so much by doing so little.”(古い知的財産をリサイクルすることは、今日のハリウッドの既定の方式です。しかし、わずかな努力でこれほど多くの利益を上げたフランチャイズはほとんどありません。)となっていました。

 さて、「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(The Super Mario Bros. Movie)」が大ヒットしているようです。全世界で。日本では4月28日に封切られました。私は、封切りされた日に観ました。感想を書くとネタバレになるので書きませんが、私にとって良かった点が2つありました。1つは、上映時間です。約90分でした。直近でシネコンで観た映画が、「RRR」、「バビロン」、「アバター・ウエイ・オブ・ウォーター」といずれも3時間を超えるようなものでした。いずれも良い作品でしたが、私は無問題でしたが途中で御手洗いに行かれる方がたくさんいました。今のシネコンの椅子は疲れにくいですが、2時間以内の上映時間がちょうど良いかなと個人的には思います。私は、いわゆる名画座で映画を観ることが多いのですが、そこでは2時間を超える映画は少ないので、身体が2時間に慣れてしまっているというのもあります。もう1つは、エンディングの曲がELOの「Mr. Blue Sky」だったことです。これは、本当に良い曲です。私と同じくらいの年代の人は聴いたことがあるのではないでしょうか。

 さて、「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」がヒットした要因は簡単にまとめると以下のとおりです。

  1. スーパーマリオシリーズのゲームの筋書きは、膨らみのあるものでは無い。
    ゴールは、誰がやっても決まっている。複雑な過ぎ書きは無い
    登場するキャラクターの人物描写が深いわけでもない
  2. 今回の映画化では、オリジナルのゲームの筋書きを純粋に踏襲した
    物語を膨らまかしたりはしていない
    そのことは、このシリーズのゲームに親しんできた者にとって価値が大きかった
  3. スーパーマリオシリーズの映画化はほとんどされておらず、ファンに飢餓感があった
    スーオーマリオシリーズの映画化は1993年に実写版(興行的には大失敗)が作られたのみで、やっと映画が作られたということで、心待ちにされていた
    一方、マーベルの映画は、毎年毎年、新作、リメイク作が沢山登場し、辟易としている人も多い
  4. 任天堂が映画化をしなかったのは、経済的なメリットが小さいから
    ゲーム市場は巨大(2022年のアメリカのテレビゲーム市場は約4,700億ドル)で、映画化が成功して得られる利益は、ゲーム市場から得られるものと比して小さい
  5. 今回の映画を制作したイルミネーションのテクノロジーが優れていた
    イルミネーションはミニオンズなども制作しており、CGIを駆使したアニメーション制作に強み
    忠実にスーパーマリオのゲームの世界観が再現された

  以上

では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧下さい。