本日翻訳し紹介するのはthe New Yorker の November 15, 2021 Issue に掲載の記事です。タイトルは”What It’s Like to Fight a Megafire”(メガファイア(巨大山火事)との戦い)です。アメリカで山火事の件数が増え、その狂暴性も増していることについてです。
サブタイトルは、”Wildfires have grown more extreme. So have the risks of combatting them.(山火事はますます強力になりつつあります。鎮火するのは非常に困難になりつつあります。)です。 M. R. O’Connorによる寄稿記事です。
アメリカでは山火事が増えており、なおかつ、手を付けられないほど規模が大きくて激しい山火事が頻発するようになりました。巨大な山火事を指すメガファイヤなる語も生み出されています。そうなった主な理由は2つです。1つめは、異常気象というか気候変動の影響です。気温上昇や雨量が減ったりしていることでプレーリー等で火災が起きやすくなっています。
もう1つは、1970年くらいから山火事の鎮火方法が変わったことが影響しています。それ以前は、山火事が発生しても消火を急ぎませんでした。いわゆる「午前10時ルール」なるものがあって、翌日の午前中くらいまでに鎮火させれば良いというポリシーが採用されていて、鎮火を急がなかったのです。山火事の燃料である草木が燃え尽きるまで放っておくという考えが根底にあったようです。それが、1970年代以降はとにかく山火事は早く消火することが優先されるようになりました。結果、将来の山火事の燃料となる草木が燃えずに沢山残ることになりました。そうした残が積み上がったところで山火事が起きると大量の燃料があるわけですからメガファイヤーになってしまうということのようです。まあ、午前10時ルールを今から復活させるとなると、難しいような気がします。絶対にさっさと早く火を消せ!という批判を浴びることになると思います。
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