本日翻訳し紹介するのは The New Yorker の Web 版に 4 月 9 日に投稿された John Cassidy のコラムでタイトルは、” Will Historic Job Growth Bring an End to the “Vibecession”? “となっています。
タイトルを和訳すると、「記録的な雇用の増加は”バイブセッション”に終止符を打つのか?」くらいの意味になります。バイブセッション( Vibecession ) は vibe + cession の造語で、ある国の経済と、その国の経済に対する一般大衆の否定的な認識(主に悲観的)との間の断絶を指します( vibe は雰囲気、cession は不況を意味します)。スニペットは、” The Labor Department’s March employment report shows the U.S. economy continuing to power ahead. Yet many voters’ perceptions remain stubbornly negative. “(労働省の 3 月雇用統計は、米国経済が引き続き力強く前進していることを示している。しかし、多くの有権者の認識に変化はなく否定的なままである。)となっています。
さて、今回翻訳したコラムは、アメリカの景気が回復しているのに( GDP 成長率も高く、インフレ率は低く、失業率も低い)、バイデン大統領の経済運営に対する支持率が低いことに関する洞察が記されています。アメリカ経済はすこぶる良好であるのに、バイデン大統領の支持率が改善しない理由は、主に 3 つの理論で説明できるそうです。消費者物価理論( the consumer-prices theory )、ラグ理論( the lags theory )、バイブ理論( the vibes theory )です。
消費者物価理論は、インフレ率は下がったが(先月は 3% 台)、高くなった物価が決して下がったわけではないので誰もが以前よりも物価が高いという認識を捨てられないというものです。ラグ理論は、景気が改善してもそれが人々が認識するまでにラグ(時間差)が発生するというものです。バイブ理論は、何らかの理由で多くのアメリカ人の経済に対する認識が現実と乖離しているというものです。
しかしながら、直近のリアル・クリア・ポリティクスの世論調査によれば、以前はトランプとの 1 on 1 対決での支持率調査で後塵を拝していたバイデンでしたが、イーブンまで押し返しているとのことです。アメリカ経済の強さが時間差でバイデンの支持率に反映されていくようになると、逆転も夢ではなさそうです。
では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧ください。