シリコンバレーで大人気!eスクーターがようやくニューヨーク到着!

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海軍工廠で電動キックスターターのシェアリング事業のデモンストレーションが行われた3週間後、ニューヨーク市運輸局はイーストブロンクス地区の北部(イーストチェスター、ウェイクフィールド、ペラムパークウェイ、コープシティ)で最初にeスクーターの実験導入をすると発表しました。ブロンクス区は世帯収入は市内で最も低く、居住者の80%は黒人かラテン系です。また、同区は公共交通機関網も他の区に比べると貧弱です。また、シティ・バイク社もサービスを提供していましせん。それは、市が自転車のシェアリングサービスを導入する際に、低所得者が住むエリアでは展開を許可しなかったことが一因です。スクーターの実験導入を担当する市運輸局の幹部ウィル・キャリーは、次のように語っています、「市運輸局は、eスクーターの実験導入が成功することを望んでいます。しかし、自転車のシェアリングサービスを提供しているシティ・バイク社の不利益とならないよう配慮しました。実験導入をするエリアは、シティ・バイク社がサービスを提供しておらず、今後もサービスを提供する予定の無いエリアから選定しました。」と。キャリーによれば、ジオフェンシング技術が交通量の多い街中では使われまが、交通量の少ない閑静な住宅街などでは使われません。公表された計画によれば、来年にはサウスブロンクス地区に実験導入が拡大され、その他の区にも順次拡大されます。
 シェアリングサービスを始める電動キックスクーターがほとんど誰からも利用されない可能性はないのでしょうか?かつて華々しく登場したセグウェイが全く普及しなかったように。それに関してキャリーは言いました、「スクーターが全く使われない可能性もあります。市運輸局では、そうなった場合のことも想定しています。」と。
 スーパーペデストリアン社のポール・モンデシレは、以前ブロンクス区の不動産会社ガンヒル住宅社や同区のデベロッパーのコープ・シティ社に勤めていました。リンク社が地域住民にスクーターの安全講習会を開いた公共展示場があるのも同区でした。ですので、市運輸局によって同区北部が最初にスクーターシェアリングサービスを実験導入するエリアに選ばれたことは、リンク社にとって縁起が良いことだと彼は思いました。
 しかし、リンク社に幸運は訪れませんでした。先週、スクーターのシェアリングサービスを提供する事業者の選定結果を市運輸局ガットマン総裁がペルマンパークウェイで行われた式典で発表しました。選定されたのは、バード社、ライム社、そしてシカゴを拠点とするヴェオ社の3社でした。
 バイダーマンはホワイトと共に私とZoomでミーティングをしました。その際に
バイダーマンは言いました、「選考結果にはただただ驚かされました。当社のスクーターはどう見ても最も優れています。最高のテクノロジーが搭載され、安全性評価も最も高いのです。また、これまでシャアリングサービスを提供してきた都市で一度も撤退したことが無いのは、当社だけなのです。」と。
 ホワイトは少しかっがりした様子で言いました、「当社はロビー活動に費用を掛けていませんでした。それだけが失敗ですね。」と。
 バイダーマンは言いました、「今回、当社は選から漏れてしまいました。でも全く問題ありません。」と。ほんの数日前、彼はある自動車メーカーとの間でスーパーペデストリアン社の知的財産の使用に関して契約を締結しました。バイダーマンは言いました、「当社の事業領域は、電動キックスクーターのシェアリングサービスだけではありません。当社はマイクロビモビリティ用のプラットフォームの
構築に関するテクノロジーに強みがあります。今後、世界中でマイクロモビリティに関するテクノロジーはますます重宝されるようになるでしょう。」と。♦

以上