本日翻訳して紹介するのは、the New Yorker の April 5, 2021 Issueに 掲載された記事です。Kathryn Schulzによる記事です。彼女は、the New Yorker誌の記者で、以前に地震に関する記事でピューリッツァー賞をもらっていました。
英題は、”Why Animals Don’t Get Lost”(動物のナビゲーション能力)です。
本日和訳した記事では、動物が長距離移動する際の能力の凄さが記されています。鮭が何年も海を回遊した後で生まれた川に帰ってくる話は有名ですが、考えてみたら凄い能力です。長距離を泳ぐ体力も凄いですが、元の場所を覚えていて迷子にならずに戻ってくることも凄いことです。後者のことが詳しく書かれています。
和訳の際に困ったのは、専門用語が多かったことです。「ラジカル対」云々の記述があるのですが、the New Yorkerのような一般誌でこんな専門用語を出すのはどうかと思いました。でも、読み進めると”If you did not quite grasp all that, take heart.(あまり理解できなかったとしても、気を取り直してください。)”という文がありました。専門用語が多い部分の意味が分かりにくいですが、原文自体が分かりにくい部分ですのでご容赦下さい。
詳細は和訳全文をお読みください。
非常に長い文章ですので、要旨の後に和訳全文を掲載する形にします。要旨は次のとおりです。
要旨
- 長距離移動する動物がいる。
- 長距離移動できるのは、ナビゲーション能力があるからである。
- 動物のナビゲーション能力は人間のそれより優れている。
鳥類の一部等は磁場を認識できる。クジラ等は超低周波音を聞き取れる。ほとんどの動物の嗅覚は人間より鋭い。 - 進化の過程で、動物のナビゲーション能力は高くなっていった。
- 動物のナビゲーション能力を研究することは重要である。
それで得られる洞察は人間に適用できることも多い。 - 都市化や環境破壊は、動物のナビゲーション能力にとって脅威である。
以上
以下に和訳全文を掲載します。