世界中に押し寄せる少子化の波?このままでは子供がいなくなる!

 本日翻訳し紹介するのは、March 3, 2025, issue の誌面に掲載された  Gideon Lewis-Kraus のコラムで、タイトルは、”The End of Children“(子どもの終焉)です。Lewis-Kraus はスタッフライターでテクノロジー関連をカバーしています。

 さて、本日訳したコラムは少子化についてでした。スニペットは、” Birth rates are crashing around the world. Should we be worried? “(世界中で出生率が急激に低下している。心配すべきことなのか?)となっていました。日本でも少子化傾向が著しいですが、実は世界中がそうなのです。また、特にお隣の韓国は世界で出生率が最も低いそうです。それどころか、有史以来で見てもどの時期のどの国よりも低いようです。

 私がこのコラムを訳してみて初めて知ったのは、少子化傾向は先進国だけではなく、発展途上国でも見られるということです。私が持っていたイメージは、貧しい国々は子だくさんで、子供はみんな痩せているというものでした。サハラ砂漠以南の貧しい国々でも出生率が下がっているのです。

 少子化の何が問題なのか?全く問題ないと主張する方もいるでしょう。環境破壊は、人口爆発による影響が多いと考えられます。たしかに、既に生まれてしまった私たちはさんざん地球環境に負担をかけてきました。少子化が進んで人口が増えない、もしくは減るようになればそうした負担は少なくなります。地球にやさしいと言えるわけで、少子化が進んでも問題ないどころか、メリットだらけのような気もします。

 でも、労働人口が不足するようになります。配達員、建設作業員、配管工、ケアワーカーなんかは今でも人員不足気味です。農業でも工業でも人員不足になるでしょう。限られた一部の超富裕層のみが必要なものを得られるような状況になっていくのだと推測します。これが出生率低下のデメリットです。メリットより大きいような気がします。

 なお、このコラムには出生率の低下に関して悲観すべきことが 2 つ書かれていました。1 つは、出生率が下がった国で再び出生率が高くなった事例が皆無であるということです。政府が政策総動員で出生率を 0.2% ほど上げた国もあったのですが、それができたのはほんの少しの期間だけだったのです。もう 1 つは、政府が出生率を上げるために補助金や助成金や税金免除等を検討することがありますが、実際に出生率を上げてそれを維持するための費用が莫大であるということです。赤ちゃん 1 人あたり 3 千万円くらい投じないと意味ないそうです。これを負担できる国はありません。現在の日本だと、新生児は約 70 万人ですから、140 兆円必要です。 25 年度の国家予算が約 115 兆円です。どう見ても無理ゲーです。

 出生率の低下のことを論じると気が滅入るわけですが、とりあえず私が死ぬまでは人手不足で食料の供給が途絶えるような事態は起こらないでしょう。というか、何とか持ちこたえて欲しいものです。その後のことは知りませんが。知っていても、私が何かできるわけでもないし・・・。つい 1 世紀半前には、20世紀中頃には人口爆発で農産物の増産が追いつかず餓死者が大量に出るという予想が信じられていました。それに対して人類は、子供を増やさないという取組みはほとんどせず(あるいは、取組んだが全く成果無く)、農業の生産性向上で対処しました。100 年後には人口が激減し、人類の経済活動に制約がかかると予測する研究者が多いようです。これに対しても人類は上手く対処するような気がします。たぶん何か考えるでしょう。孫ができたばかりなので、そう信じたいです。

 では、以下に和訳全文を掲載します。詳細は和訳全文をご覧ください。